牛になりたい

「勉強をしますか。何か書きますか。 … どうぞ偉くなって下さい。しかし無暗にあせってはいけません。ただ牛のように図々しく進んで行くのが大事です。」

 

牛になる事はどうしても必要です。われわれはとかく馬になりたがるが、牛には中々なり切れないです。 … あせってはいけません。頭を悪くしてはいけません。根気づくでおいでなさい。世の中は根気の前に頭を下げる事を知っていますが、火花の前には一瞬の記憶しか与えてくれません。うんうん死ぬまで押すのです。それだけです。 … 牛は超然として押して行くのです。

 

 

夏目漱石の書簡より。(大正5年8月21日に久米正雄・芥川龍之介宛、同24日芥川龍之介・久米正雄宛。)適当に(というのは、ぼくなりにどうにかこうにか、という意味ですが)旧字体、旧仮名遣いを現代に、漢字を平仮名に変え、改行をなくしたりしました。

参考ページ『小さな資料室

 

おまけ:

1. 写真はバーリの夕食から、海老や貝の刺身。

2. 21日の手紙の、締めの言葉。こんな手紙が書ける大人になりたい。

今日からつくつく法師が鳴き出しました。もう秋が近づいて来たのでしょう。

 私はこんな長い手紙をただ書くのです。永い日がいつまでもつづいてどうしても日が暮れないという証拠に書くのです。そういう心持の中に入っている自分を君等に紹介するために書くのです。それからそういう心持でいる事を自分であじわって見るために書くのです。日は長いのです。四方は蝉のこえで埋っています。

What's new?

2019年7月: 「新しいモノ好きな国民性」が経済の研究活動に与える影響に関する実証論文が Applied Economics Letters にアクセプトされました:

Novelty-Seeking Traits and Applied Research Activities," Tat-kei Lai and Kenji Sato との共著です。

2019年9月9日・10日: 

10th International Conference "Economics of Global Interactions" (バーリ、イタリア) にて "Is Income Inequality Always the Fellow Traveler of Average Consumption Growth? A Demand-Side Story (with Martine Carre)" を報告する予定です。

2019年9月29日 (日): 日本国際経済学会第78回全国大会 (JETRO) 貿易分析のフロンティアセッション にて、新しいモノ好きな国民性と技術波及に関する研究を報告します。

2019年10月12日 (土): 2019年度日本経済学会秋季大会 (神戸大学) にて討論者を務める予定です。

2019年10月18日 (金): マクロ経済学研究会 (大阪大学中之島センター)にて研究報告をします。