短気は損気

2年くらい前になるが、ある研究会で、ある論文について発表をした時、ある人から、かなり鋭く厳しいコメントをもらったことがあった。それ以来、研究を進めようとすると、発表のことを思い出してしまい、それが苦しくて、研究プロジェクト自体を放っておくことにした。いわゆる「塩漬け」にしているつもりで、熟成するなら儲けもの、と高を括っていたわけであるが、最近になって、不意に、そのアイディアへの興味が戻ってきたので、じゃあ久しぶりに、と思い、関連ファイルを探してみたものの、一向に見つからない。今は使っていないハードディスクやUSBメモリなども当たったが、やはりない。どこにやったかな。思いあぐねていると、ふと、当時の記憶がよみがえってくる、、、先方の言うこと、まさにごもっとも、という訳で、もうこんなひどい、低質な研究はやめちゃえ!えらく短気をおこしたもので、ファイルも書類もなにもかもを、消去、廃棄してしまった。いくら探してもないわけだ、

 今、専ら自分の記憶に頼って、この研究プロジェクトを再開させようとしている。難儀である。短気は損気と言うけれど。

Featured Topics

Political Fragmentation versus a Unified Empire in a Malthusian Economy (with Angus C. Chu and Pietro Peretto) が, Journal of Economic Behavior and Organization にアクセプトされました. (2024年4月)

日経ビジネスの「グローバル・インテリジェンス」に矢野誠氏 (京都大学経済研究所特任教授) との共著記事「産業革命サイクル生む「市場の質」 好循環生み出す政策を」が掲載されました! (2023年5月)

Two-Dimensional Constrained Chaos and Industrial Revolution Cycles (with Makoto Yano), Proceedings of the National Academy of Sciences 120 (5), e2117497120 が公刊されました (2023年1月)

愛知大学経済学会主催のセミナーシリーズ「ささしまセミナー」が順調に開催中です!